私も夫もコーヒーが好きで、よく行くコーヒーショップのマスターに色々と教えてもらっています。
マスターは脱サラして某有名コーヒー店で修行後に独立、今は年に数回自ら南米のコーヒー農園へ豆の買付に行くこだわり派。
ちょっとクセあるけど、いつも丁寧に教えてくれるで
お店は焙煎所も兼ねているので、いつ行ってもコーヒーのいい匂いがする癒やしの場所です。
今回はそんなマスターに根掘り葉掘り教わった話の中から、コーヒー豆を保管するための容器コーヒーキャニスターについてのお話です。
コーヒーキャニスターは絶対必要?
ド素人の私が自宅で美味しくコーヒーを飲む手っ取り早い方法って何?
コーヒーに人生をかけている人に聞くには失礼すぎる質問ですが、マスターはコーヒー談義が大好きなのでいつも気前よく教えてくれます。
ドリップの技術で味も香りも変わるで〜
でもそれは技術がいるんや〜
素人さんがすぐできて差が1番大きいのはやっぱり挽きたてかどうかやな!
そう教えてもらって、早速コーヒーミルを購入しました。
マスターの言う通り、コーヒーミルの導入で私のコーヒーライフはかなり充実。
やっぱりプロの意見は大事です。
で、コーヒーミル買って良かったわ〜という話をしていたら、ふとマスターがこんなことを言いました。
で、コーヒー豆はどんなキャニスターに入れてるん?
…え?キャ二…?え…?
そのとき、私はマスターのお店でコーヒー豆を買った時に入れてもらう袋のまま置いていました。
このように紙の袋で口を折り曲げて保存するタイプの袋です。
そう言うと、マスターにあからさまに残念な顔をされまして。笑
あのなぁ〜…(ため息)
豆でも粉でもちゃんとした保存容器に入れとかんと、どんどん味も香りも悪くなるんやで!
ちょ、待てよっ!早く言えよっ!
キムタクばりにそんな言葉が喉元まで出かかりましたが、マスターに「ちゃんとした保存容器」とはどんな容器なのか、コーヒーキャニスターを選ぶ時の条件や、色々なキャニスターの特徴などを根掘り葉掘り聞きました。
コーヒーキャニスターの絶対条件
マスターが言うコーヒー豆を保存できる「ちゃんとした容器」の絶対条件は2つありました。
- 密封性
- 遮光性
これはマストである、と。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
密封性
コーヒー豆は意外と油分が多い食品です。
この油分が空気に触れることで、酸化して劣化していくんですね。
また、湿気も大敵で豆の品質低下やカビの原因になります。
そのため外気や湿気をシャットアウトできる仕組みが必要です。
- 蓋にパッキンがついている
- 二重蓋になっている
- 真空にできる構造になっている
こういった仕組みがあった方がいいというわけです。
あまり通気性の良い素材(カゴとか?笑)にコーヒー豆を入れようとは思わないでしょうから、主にフタの構造の問題ですね。
また、密封性はコーヒー豆自体の香りを逃さないと同時に、他からのニオイ移りを防ぐためでもあります。
コーヒー豆って、意外とニオイを吸うらしいで
遮光性
コーヒー豆は紫外線にも弱い食品です。
酸化や湿気と同じぐらい影響を受けて、コーヒー豆の劣化の原因になってしまいます。
なので、コーヒーキャニスターには光を遮断することのできる素材が必要なんですね。
紫外線は太陽光はもちろんですが、蛍光灯にも含まれているので油断大敵です。
置き場所で工夫するのもひとつの手ですが、できれば容器自体で遮光できた方が安心ですし確実ですね。
コーヒーキャニスターのできれば満たしたい条件
密封性と遮光性は、コーヒーキャニスターには絶対に満たすべき条件でした。
さらに、絶対ではないけどできれば満たした方がいい条件を教えてくれました。
- 断熱性
- 素材自体の匂いが無い(少ない)
密封性や遮光性が最優先で、その次に満たすことができるならなお良いという意味の条件だそう。
それぞれ見ていきましょう。
断熱性
コーヒー豆は基本的に低温度での保存が望ましく、高温になるほど劣化速度が上がります。
なので、外部の熱の影響を受けやすい素材でできたコーヒーキャニスターはできれば避けた方が良いとのことでした。
どうしても熱の影響を受けやすい場合は、置き場所や周囲の環境に気を付ければOKです。
窓際とかコンロの近くは要注意!
素材自体のニオイが無い(少ない)
さらにもう1つがキャニスターの素材自体の匂いが無い(少ない)方が良いそうです。
コーヒー豆はニオイ移りしやすいものなので、キャニスターの素材自体にニオイがあるとコーヒー豆に移ることがあるそう。
コーヒー豆って、豆自体の匂いが割と強いでしょ?
だから保管している時は気が付かないそうですが、その豆を挽いてコーヒーを淹れるとニオイ移りがよくわかるそうですよ。
コーヒーの保存容器(キャニスター)の素材は何がいい?
マスターが教えてくれた絶対条件2つ。
- 密封性
- 遮光性
さらにできれば満たしたい条件2つ。
- 断熱性
- 素材自体のニオイが無い(少ない)
併せて4つの条件を全部クリアする素材となると、かなり限られてきますね。
そこで、それぞれ素材ごとに整理してみました。
※密封性はフタの構造次第なので、密封できるフタであることを前提にしています。
密封性 | 遮光性 | 断熱性 | ニオイ | |
プラスチック製 | ||||
木製 | ||||
ガラス製 | ||||
ステンレス製 | ||||
琺瑯製 | ||||
陶器製 |
それぞれ詳しく見ていきましょう。
プラスチック製・木製
プラスチックや木製のキャニスターは比較的安価な素材です。
密封できるものも販売されているし種類も多いです。
ですが、プラスチックは遮光性がありません。
木製は遮光性はありますが、木のニオイがコーヒー豆に移る可能性があります。
マスターが懸念していたニオイ移りする素材は、まさに木製キャニスターのことなんですよ。
天然の木のニオイは意外と強くてなかなか消えないよ
ガラス製
ガラス製のキャニスターもたくさん種類がありますね。
密封できるものもあるしニオイ移りも無く、デザインもオシャレなものが多いです。
しかし、プラスチックと同じように遮光性が無いのが気になります。
コーヒー豆を見せる収納もカッコいいんですけどね。
せっかくの香りを犠牲にするのはちょっと惜しいです。
ズボラで見せる収納ができない言い訳じゃないんだからねっ
ステンレス製
ステンレス製のキャニスターは密封性と遮光性には優れています。
スタイリッシュなデザインの物や、アウトドアブランドからもカッコいい物がよく販売されています。
その反面、ステンレスはかなり熱が伝わりやすいという弱点があります。
金属特有のニオイがコーヒー豆に移ってしまう可能性もありますね。
琺瑯(ほうろう)製・陶器製
琺瑯は金属にガラスコーティングをした素材なので遮光性が高く、コーティング効果でニオイ移りもないですし、経年劣化しにくい素材です。
見た目が少しレトロな感じがオシャレでいいですよね。
陶器も遮光性が高いですしニオイ移りもなく、丈夫で経年劣化がしにくく長く使える素材です。
カラーや形もバリエーションが豊富な印象があります。
琺瑯製キャニスターも陶器製キャニスターも、水洗いできたり手入れするのが簡単な素材なのも嬉しいですね。
私が選んだコーヒーキャニスター
悩んだ末に私が選んだのはHARIOのボナ・琺瑯ティー&コーヒーキャニスター200です。
マスターが教えてくれた条件から考えたら、比較表のとおり一番バランスよく条件を満たすのは陶器製だと思うんです。
え、琺瑯製を選んでるやん!
そこは素直に陶器製にするべきじゃない?
仰るとおり。
ただ、陶器製で唯一私が気になったのが重さなんですよね。
もちろん物によりますが、陶器製は結構ズシッと重量があるものが多いんです。
我が家でコーヒー豆を置くのはシンク横のスパイスなどを置く棚なんですが、恥ずかしながらこの棚がショボくて。笑
あまり安定性もよくなくて、ちょっとした振動や重さでグラグラガタガタするんですよね。
このショボい棚から簡単に落ちるんちゃう?
そしたら陶器やから割れるやん?
そこが心配で陶器製のキャニスターは断念しました。
琺瑯製は熱伝導がいい、つまり熱の影響を受けるところが少し気にはなりますが、それほどコンロや太陽熱の影響は無さそうな場所なのでヨシとします。
オリーブウッドの蓋でパッキンが付いているので密封できます。
ホーローの白くシンプルで清潔な感じとオリーブウッドのナチュラルな組み合わせ。
個人的には、本体部分にロゴや模様が入っていない方が好きなので、この白い本体に木製フタの組み合わせのビジュアルはドンピシャで好きです。
おすすめ!ホーロー製コーヒーキャニスター
元々琺瑯が大好きな私ですが、コーヒーキャニスターとしても琺瑯は使いやすいです。
HARIOのボナ・琺瑯ティー&コーヒーキャニスター200
キャニスター内部はコーヒー豆の油分がつきます。
こんな感じで結構しっかり油分がつきますが、琺瑯なら簡単に洗えて油分もすんなり落とせます。
洗えば匂いもまったく残りません。
単純なパッキンでの密封なので開閉に手間がかからないのもいいですね。
無駄の無いスッキリとしたデザインも大好きです。
200グラムのコーヒー豆が入り、スプーンを入れる余裕もあります。
残念なお知らせ
ただし、ここで残念なお知らせ。。。
このHARIOのボナ・琺瑯ティー&コーヒーキャニスター200は、既にHARIOの公式サイトから消えてしまっていて、現在は生産終了しているようなんです。
いいキャニスターやのにィ〜
なんでそんな物を紹介すんねん!と思われるかもしれませんが、市場には在庫が少しだけ出回っているようなんですよね。
とはいえ、いつ在庫が無くなるかはわかりませんので、もし気になったのであれば早めにネットで探してみてくださいね(ちなみに私はAmazonで購入しました!)。
野田琺瑯のTUTU
私がギリギリまで迷ったのが野田琺瑯のTUTUです。
というか、今でもこっちも欲しいと思うぐらい魅力的。笑
個人的には、私が実際に購入してめっちゃ満足しているHARIOのボナ・琺瑯ティー&コーヒーキャニスター200をオススメしたいところですが、生産終了ですからね…
市場にある分が無くなればもう手に入りません。
なので、琺瑯製のコーヒーキャニスターにしたいけどHARIOはもう無い、となった時のために野田琺瑯のTUTUもご紹介しますね。
野田琺瑯は、私の中でホーローといえば野田琺瑯というぐらい大好きなメーカーで保存容器もいくつか持っています。
味噌ポットやバターケースに野田琺瑯を愛用中。
この野田琺瑯のTUTUは蓋が二重になっていて、内部にシール蓋、その上にホーローの蓋をかぶせる構造になっています。
シール蓋はピタッと閉まるので密封性が高くもちろん遮光性も高いし、口も広いので豆の出し入れもしやすい。
少しコロンとした丸みのあるデザインも可愛くて、正直デザイン的にはHARIOより好きかもしれない(移り気なオンナでごめん)
サイズはS・M・Lの3種類あります。
大きさ | 容量 | 重量 | |
Sサイズ | W.116×D.116×H.93 mm | 0.8L | 約420g |
Mサイズ | W.116×D.116×H.115 mm | 1.0L | 約460g |
Lサイズ | W.116×D.116×H.140 mm | 1.2L | 約520g |
どのサイズも高さが違うだけで筒の太さは同じですね。
画像ではコロンとしているので小さく見えますが、容量を見たらわかるとおり、見た目以上に意外と入ります。
コーヒー豆の量にもよりますが、SかMで十分ではないでしょうか。
私ならスプーン入れる余裕をみてMにするかな!
コーヒー豆の保存容器って大事!
コーヒーキャニスターを購入して豆を保存するようになってから「こんな変わる!?」とビックリするぐらい変化を感じています。
袋で保存しているときは、最後の方になるほど匂いが弱くなっていました。
少し酸味を感じるようになっていたし、ドリップする時の粉の膨らみ(モコモコっとなる)も落ちると感じていましたが、コーヒー豆はそういうもんだと思っていました。
全然違った…すいません…
キャニスターで保存するようになってから、最後の豆まで香りも良く、酸味も出ず、ドリップするときには粉が膨らむようになりました。
今までもったいないことをしていたと反省しています…
マスターにしてみれば、俺がブラジルで買い付けてきた豆を〜!って感じだったでしょうね。笑
やっぱりプロに教えてもらうって大事です。
個人的には今回ご紹介したHARIOや野田琺瑯の琺瑯製キャニスターがおすすめですが、容器自体に遮光性や断熱性が無いなど問題があっても、保存場所を工夫すれば大丈夫な場合もあります。
もちろん置き場所が安定しているなら、マスターの条件をクリアする陶器製もオススメ!
マスターに教わったキャニスターを選ぶ条件を参考にしてもらいながら、あなたにピッタリのキャニスターを探してみてくださいね。
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